

オリオン座の肩で、ひときわ赤く輝く星、ベテルギウス。
その星が、まもなく寿命を迎えようとしています。
研究者たちは、星の爆発の兆しをとらえ、緊張が走る中――
ある父と子は、夜空を見上げながらその秘密に触れていきます。
星の光は遠い昔から旅をしてきたもの。
巨大で赤く、やがて鉄の核にたどりついた星がたどる、壮絶な最期。
けれどその「死」は終わりではありません。
爆発によって宇宙にばらまかれたかけらは、やがて新たな命の材料となるのです。
私たちもまた、星のかけらから生まれてきた存在。
ベテルギウスの最後の輝きは、宇宙のはじまりといのちのつながりを、そっと語りかけてくれるのです。
(あらすじ)
オリオン座の肩で赤く輝く星、ベテルギウス。
私たちにとってなじみ深いこの星が、今、宇宙で最期の時を迎えようとしています。
地球からおよそ640光年の距離にあるこの巨大な星は、実はすでにその生涯を終えているかもしれません。今、私たちが夜空に見ているその光は、640年前に星から放たれたものなのです。
物語は、父と子の会話を通して進んでいきます。ベテルギウスのしくみや、星の寿命、そして超新星爆発にいたる壮大なプロセスが、やさしい言葉で語られていきます。
星は水素から始まり、核融合によってさまざまな元素を生み出しながら進化していきますが、やがて燃料を使い果たし、自らの重みに耐えられずに崩壊し、壮大な爆発を起こします。
父親は、そんな星の一生を、子どもの好奇心に寄り添いながらていねいに説明していきます。そこには宇宙のはじまりや、命のつながりを感じさせる優しさがあります。
そして、超新星爆発によって生まれた金や銀、ウランなどの重い元素こそが、地球や私たち生命のもとになっているという事実に、子どもは驚きと感動を覚えます。
「私たちは星から生まれてきたんだね。」――そう語る子どもの言葉が、この宇宙と命の神秘をそっと教えてくれます。
ベテルギウスの最後の輝きは、終わりではなく、新しい命を育むはじまり。
その瞬間を見届ける日が、いつか私たちにも訪れるかもしれません。
■作品情報
上映時間 20分34秒
ジャンル: 科学
映像:4Kドームマスター
音声:マルチチャンネルorステレオ
制作年:2012年
配給年:2025年
■企画・製作:山梨県立科学館
■制作:合同会社スターライトスタジオ
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★作品リーフレットはこちら (PDF)
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