

私たちの太陽系が誕生した46億年前、その記憶を今に伝える“タイムカプセル”——それが彗星です。
惑星になれなかった氷とチリの塊は、太陽系の果て・オールトの雲やカイパーベルトに留まり、やがて太陽へ向かう旅に出ます。
太陽系の成り立ちから彗星の構造、軌道、尾の形成、さらには流星群との関係まで、壮大な宇宙の時間と空間を巡る旅へと誘います。
命の起源を秘め、時に地球に脅威を与えることもある彗星。その美しさと神秘に満ちた軌跡を、科学の翼でたどる感動の作品です。
(あらすじ)
私たちが暮らす太陽系は、約46億年前、天の川銀河の片隅で星々の残骸が集まり誕生しました。その生成の痕跡を今に伝える天体――それが彗星です。彗星は、惑星となりきれずに取り残された氷とチリの塊。いわば「太陽系の生きた化石」であり、その構成物質には、太陽系形成当初の情報が閉じ込められています。
本番組では、彗星の“ふるさと”とされるカイパーベルトやオールトの雲から旅立つ彗星を追い、その軌道をたどります。彗星は長い年月をかけて太陽に近づき、温められることで氷が昇華し、コマや尾と呼ばれる構造が現れます。太陽風に吹かれてできるイオンの尾と、太陽光の圧力で広がるチリの尾――それぞれの仕組みと役割も、映像とともに解説されます。
さらに、彗星が残したチリが地球の軌道と交差することで起こる流星群や、生命のもととなる有機物が彗星に含まれている可能性にも迫ります。かつては不吉の象徴とされた彗星も、今では科学の目でその正体が明かされつつあり、私たちは宇宙の美しさを楽しむことができるようになりました。
しかし、彗星には予測不可能な運命も待ち受けています。惑星の重力に引かれ軌道が変わったり、木星に衝突したシューメーカー・レビー第9彗星のように消滅するものもあれば、太陽に近づきすぎて蒸発してしまうもの、あるいは二度と戻らない旅へ出てしまうものもあります。
それでも、夜空に一瞬の輝きを見せる彗星は、宇宙からの贈り物。新たな彗星がまた一つ、太陽を目指して旅を始めているかもしれません。そんなロマンと科学が交差する壮大な物語が、今、あなたの頭上に広がります。
■作品情報
上映時間 22分15秒
ジャンル: 科学
映像:4Kドームマスター
音声:マルチチャンネルorステレオ
制作年:2013年
配給年:2025年
■制作・著作/合同会社スターライトスタジオ
※公式サイトはこちら
※配給期間は2027年3月31日上映開始分までです。
★作品リーフレットはこちら (PDF)
【番組プレビュー動画】
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