二人の銀河鉄道~賢治と嘉内の青春~

1916年、山梨から岩手の農林学校へと向かった若者・保阪嘉内は、そこで生涯の友となる宮沢賢治と出会います。
文学、芸術、農業、そして星空の話に心を響かせ合う二人。
夜の岩手山で見上げた満天の星と天の川は、やがて『銀河鉄道の夜』という物語へと結晶していきます。

しかし友情の深まりとともに、信仰の違いが二人をすれ違わせる時も訪れます。
別れと再会、青春の喜びと痛みを経て、嘉内は賢治が託した「人々の幸せ」を胸に抱き続けます。

これは、夢と理想を語り合った二人の若者が、銀河を旅する魂の軌跡を描いた物語です。

(あらすじ)

1916年、大正5年。山梨の青年・保阪嘉内は、文化豊かな農村をつくるという理想を胸に、岩手の盛岡高等農林学校に入学する。
そこで出会ったのが、同じ寮で暮らす宮沢賢治だった。
文学や芸術、農業や宗教、そして夜空の星々について語り合ううちに、二人の間には深い友情が芽生えていく。

星空の下で焚き火を囲んだ岩手山登山、手紙や短歌のやりとり、そして仲間たちと立ち上げた同人誌「アザリア」。
友情は銀河のように広がっていったが、嘉内はある日突然、学校から除名されてしまう。
失意の帰郷と母の死。心の支えを失った嘉内に、賢治は法華経への信仰を勧め続けるが、次第にその距離は開き始める。

しかし、満天の星の下で語り合った理想——人々の幸せのために生きるという誓いは、二人をずっと結びつけていた。
やがて賢治は病に倒れ、37歳で世を去る。
その遺作となった『銀河鉄道の夜』には、天の川を走る列車と、少年ジョバンニとカンパネルラの姿が描かれていた。
それは、まさに嘉内と賢治、二人が交わした約束の物語だった。

これは、銀河を見上げて語り合った若き日の理想と絆を描く、心の旅路の記録である。

■作品情報
上映時間 25分47秒
ジャンル: 物語
映像:4Kドームマスター
音声:マルチチャンネルorステレオ
制作年:2012年
配給年:2025年

■企画:山梨県立科学館
■制作:合同会社スターライトスタジオ
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【番組プレビュー動画】
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